「電波とどいた?」
2007/02版 その2

2007/02/20 (火)

雑記

なんか週記どころか月記になってるよーな。 ごりごり事務作業とプログラムにあけくれる日々かも。


ノベルゲームの表現方法 (ノベルゲーム)

ノベルゲームとほかの表現方法の比較、ノベルゲームは、画面の構成要素、演出、演技の面で 「演劇(戯曲)」との類似要素がわりと強いので、それも比較対象にあげて みるといいかもしれません。

あと、画像というか、「カット」の観点でのつきあわせも必要かなと。 たとえばノベルゲームにおける「イベント絵」は、 シネマにおけるカット切り替えに相当する機能を 担っている場合が多々あります。 漫画だと「コマ割り」機能が対応してきますね。

演劇では「幕」以外のカットは物理的に実現不可能で、 シネマでは、単調すぎるカットは作品として評価されません。 ノベルゲームは、立ち絵表現(=舞台)は演劇よりで、 イベント絵表現(=自由なカット)や、演劇では不可能な舞台の瞬間切り替えを とりまぜることで、シネマの機能であるところのモンタージュが 使えることがポイントの一つになっていると思っています。

私の手元に、ライター&スクリプタさん向けに書きかけて、 いそがしくて放置中で腐りかけてる「ノベルゲームの演出技法」という テキスト群があるんですが、それの冒頭の「ノベルゲームの定義」と 非常に近い定義だなぁと思っておもわず反応を。せっかくなのでそれもさらしとこう。

ノベルゲームとは

定義:物語の描写を主目的としたゲームの総称

 ☆関連用語
  サウンドノベル(チュンソフト)
  ビジュアルノベル(Leaf)

特徴1:複合コンテンツ

  以下の要素を含みうる複合コンテンツである

 ・小説
 ・漫画
 ・演劇
 ・映画
 ・アニメ

「地の文」による表現        >小説的要素
漫符・吹き出し・デフォルメ     >漫画・アニメ的要素
「立ち絵+せりふ」による表現    >演劇的要素
シーンのモンタージュ・カメラワーク >映画・アニメ的要素
カメラワークによる表現       >映画・アニメ的要素

これらの要素を、好みや作品の傾向に応じてブレンドすることができるのが
ノベルゲームの特徴となる。

※あらゆる要素を組み込めるため「中途半端」になってしまう傾向があるのが要注意。
 「劣化小説」や「劣化アニメ」になりがち。

 純粋に内面描写を追及したいなら  →小説を書くべき。
 純粋に動きの要素を追求したいなら、→映画かアニメを製作するべき。
 「ノベルゲーム」を選択するのなら「複合がみせる妙」の追及が重要となる

特徴2:インタラクティブ性

コンピュータを用いるため、ゲームとしての要素をもつことができる。

「クリック」による進行の制御    →物語参照の自由度の制限
「選択肢」による展開の変化     →アドベンチャーゲームの要素
「パラメータ」による展開の変化   →シミュレーションゲームの要素

ユーザからの入力により、ストーリー展開に対する読者の介入を行う、
というインタラクティブ性をもったコンテンツということになる。

「クリック」による操作 
 物語の進行に自分の行動が影響を与えているという意識(実際は制御されてる)
 を読者に与える傾向がある ※選択肢やパラメータそのものは必須ではない

特徴3:メタシナリオ

インタラクティブ性と関連して、ほかのメディアに比べて「マルチシナリオ」を
読者に納得させることが容易である。これにより、複数のシナリオ間にわたる
伏線をはるなど、物語にメタな構造を仕込みやすいという特徴がある。

※ノベルゲームのプレイヤーの一部に、そのメタ性の発露を期待する傾向がある。
 メタ性はノベルゲームにおける必須事項ではないが、優れたと評価される
 ノベルゲームの多くにメタ的な要素がみられる。




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